毎月の電気代の明細を見たとき、合計金額だけを確認して「今月は高いな」「安かったな」で終わっていませんか?実は、家の中の「どの家電」が「いつ」「どれくらい」電気を使っているのかは、ブラックボックスになりがちです。ダイエットで体重計に乗るのが大切なように、節約も「現状を知る」ことから始まります。今回は、電気を見えるようにする仕組み「HEMS(ヘムス)」や、手軽なスマート家電についてお話しします。
電気の流れをつかむための3つのステップ
「HEMS」とは「ホーム・エネルギー・マネジメント・システム」の略で、家庭で使うエネルギーを管理してくれる司令塔のようなシステムのことです。本格的な導入はリフォームなどが必要ですが、今の暮らしのままでも「見える化」を始める方法はあります。
ステップ1:電力会社の「マイページ」を活用する
一番手軽な方法は、契約している電力会社の会員サイトやアプリに登録することです。最近は多くの会社が、30分ごとの電気使用量をグラフで見せてくれるサービスを提供しています。「朝のこの時間にすごく使っている」「寝ている間も意外と電力消費がある」といったリズムを知るだけで、対策が見えてきます。
ステップ2:スマートプラグで個別にチェックする
「この古い冷蔵庫、実際どれくらい電気を使っているんだろう?」と気になったら、コンセントと家電の間に挟んで使う「スマートプラグ」という小さな機器が便利です。スマホと連携させれば、その家電の消費電力がリアルタイムでわかります。千円〜数千円程度で手に入るので、気になる家電の診断にぴったりです。
ステップ3:スマート家電やHEMSの導入を検討する
家電を買い替えるタイミングや、将来リフォームをする際には、HEMS対応の機器やスマート家電を検討候補に入れてみましょう。スマホで外出先からお風呂を沸かしたり、エアコンを操作したりと、エネルギーを無駄なくコントロールできるようになります。
「見える」と自然に意識が変わる面白さ
電気が見えるようになると、節約が「我慢」から「ゲーム」のような感覚に変わります。
例えば、「ドライヤーを使っている時はこんなにグラフが跳ね上がるんだ」とわかれば、髪を乾かす前にしっかりタオルドライをするようになります。「誰もいない部屋の電気を消すと、数値が下がる」と実感できれば、こまめに消す習慣が自然と身につきます。
また、HEMSやスマート家電があれば、外出先で「あれ、エアコン消したっけ?」と不安になった時も、スマホで確認してその場でオフにできます。消し忘れによる無駄な電気代をカットできるだけでなく、「やってしまった」という精神的なダメージも防げるのは、忙しい日々の中で大きな安心感につながります。
導入コストとセキュリティには注意が必要
便利なスマート化ですが、本格的にHEMSを導入しようとすると、対応した分電盤やモニター、機器への買い替えなど、初期費用が高額になることがあります。補助金制度などを活用できる場合もありますが、まずはコストと効果のバランスをよく考えることが大切です。
また、家電をインターネットにつなぐということは、パソコンと同じようにセキュリティ対策が必要になるということです。Wi-Fiのパスワードを初期設定のままにしない、機器のソフトウェアを最新の状態に保つなど、デジタル機器ならではの管理が必要になることも頭に入れておきましょう。
まずはスマホで「昨日の電気」を見てみよう
今週末は、電力会社の検針票を手元に用意して、ウェブサイトのマイページにログインしてみませんか?
もし登録がまだなら、ぜひこの機会に登録してみてください。そして「昨日の我が家の電気使用量」のグラフを見てみましょう。「夕飯の準備をしている時間がピークだね」「夜ふかしした日はやっぱり高いね」と家族で話すだけで、もう立派なエネルギー管理のスタートです。
