壊れてしまったドライヤーや、機種変更して使わなくなった古い携帯電話。捨て方がわからずに、引き出しの奥や納戸に眠らせていませんか。家電の処分は少し複雑で面倒に感じますが、正しいルートに乗せることで、ゴミではなく貴重な資源として生まれ変わります。最後まできちんと面倒を見ることは、モノを持った人の大切な責任です。今回は、迷いやすい家電の捨て方をシンプルに整理してお伝えします。
家電の種類で行き先を変える3つのステップ
家電を捨てるときは、まずその家電が法律で定められた4品目なのか、それ以外の小型家電なのかを見極めることから始まります。それによって、手放すルートが大きく異なります。
ステップ1:家電リサイクル法対象の4品目か確認する
まず確認すべきは、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコンの4種類です。これらは家電リサイクル法という法律で、有用な部品や材料をリサイクルすることが義務付けられています。そのため、自治体の粗大ゴミとして捨てることはできません。まずはこの4つかどうかをチェックしましょう。
ステップ2:4品目は買ったお店か回収拠点へ
もし4品目に該当する場合は、新しく買い替えるお店、またはその製品を買ったお店に引き取りを依頼するのが基本です。リサイクル料金と収集運搬料金を支払うことで、お店が責任を持ってメーカーへ返してくれます。買ったお店が遠方だったり忘れてしまった場合は、お住まいの自治体が指定する引き取り場所に持ち込むか、指定の回収業者に依頼する方法があります。郵便局で家電リサイクル券を購入する必要がある場合もあるので、自治体のホームページを確認しましょう。
ステップ3:小型家電は専用の回収ボックスへ
デジタルカメラ、ゲーム機、電子辞書、ACアダプター、携帯電話などの小さな家電は、小型家電リサイクル法の対象です。これらは「都市鉱山」とも呼ばれ、金や銀、レアメタルなどの貴重な金属が含まれています。多くの自治体では、役所やスーパーなどに黄色や緑色の回収ボックスを設置しています。ここに入れるだけで、無料で回収してくれます。
古い家電が「金メダル」に変わるかもしれない
正しく分別してリサイクルに出すことには、単に法律を守る以上の大きな意味があります。
回収された家電から取り出された金属は、新しい製品の材料として再利用されます。例えば、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメダルが、回収された小型家電から作られたことをご存知でしょうか。あなたが手放した古いスマホが、巡り巡って誰かの感動を支える一部になるかもしれません。そう考えると、ただ捨てるだけの作業が、未来へのバトンタッチのような前向きな行為に感じられます。
また、正しく処分することで、有害物質が環境中に流出するのを防ぎ、不法投棄による自然破壊を食い止めることにもつながります。
「無料回収」を謳うトラックには要注意
家電を処分するときに一番気をつけたいのが、街中をスピーカーで宣伝しながら走っている不用品回収トラックや、空き地に「無料回収」と看板を出している業者です。
環境省も注意喚起していますが、これらの多くは無許可の業者である可能性があります。最初は無料と言っていたのに荷物を積んだ後に高額な料金を請求されたり、回収された家電が適切な処理をされずに不法投棄されたり、海外へ不適正に輸出されて環境汚染を引き起こしたりするケースが報告されています。「便利だから」と安易に渡さず、正規のルートを選ぶことが、自分と環境を守ることになります。
まずは引き出しの中のケーブルを探して
今週末は、家の中にある「使わないケーブル類」や「古いガラケー」をまとめてみませんか?
これらは意外と場所を取っていますし、回収ボックスに入れるだけなら費用もかかりません。まずは近所のスーパーや公民館の入り口に、回収ボックスがあるかチェックしてみてください。投入口にチャリッといらない家電を入れた瞬間、家の中も気分も、驚くほどスッキリしますよ。
